海外FXの確定申告のやり方|履歴出力からe-Tax入力まで
海外FXの確定申告は、MT4/MT5の年間履歴を出力し、USD口座は円換算してe-Taxの雑所得に入力する流れです。2026年分の期限は2027年2月16日〜3月15日。住民税の選択まで解説します。
当記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれます。評価・順位は公開の評価基準に基づき編集部が独立して決定しています。海外FX業者は金融庁未登録であり、取引は自己責任となります。
この記事の目次
海外FXで利益が出た年は、原則として自分で確定申告をする必要があります。ただ、国内FXのように業者から年間取引報告書が届くわけではなく、MT4/MT5から自分で履歴を出力し、外貨建て口座なら円に換算し、雑所得として申告書に入力する手間がかかります。この記事では、準備から納付までを2026年分(2027年2〜3月提出)を前提に、順番どおりに解説します。
結論
- 必要なのは「年間の確定損益」「経費の合計」「源泉徴収票」「マイナンバーカード」の4点が中心
- 年間損益はMT4/MT5の口座履歴で1月1日〜12月31日を期間指定してレポート保存
- USD口座は取引日のTTMか、継続適用を条件に月末レート等で円換算
- e-Taxの「雑所得(業務・その他)」に業者名・収入・経費を入力し、住民税は「自分で納付」を選択
- 期限は2027年2月16日〜3月15日。納付は振替納税・ダイレクト納付などから選ぶ
この記事について
本記事は2026年9月時点の法令・国税庁公表資料に基づく一般的な手順です。作成コーナーの画面名や項目名は年分によって変わることがあります。個別の判断は税理士または所轄の税務署にご確認ください。
海外FXの確定申告が必要な人と期限
まず、自分に申告義務があるかと、いつまでに何をするかを確認します。
申告が必要な人
会社員など給与所得者は、海外FXを含む給与・退職所得以外の所得(利益-経費)の合計が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要です(国税庁 No.1900)。給与のない人は、所得から基礎控除などを引いて所得税額が生じる場合に必要です。判定の詳細は海外FXの税金完全ガイドにまとめています。
20万円以下で所得税の申告をしない場合でも、住民税の申告は市区町村に別途必要です。
期限と提出先
| 項目 | 2026年分(令和8年分) |
|---|---|
| 対象期間 | 2026年1月1日〜12月31日の確定損益 |
| 申告期間 | 2027年2月16日(火)〜3月15日(月) |
| 所得税の納付期限 | 2027年3月15日(振替納税は4月中旬に口座引落) |
| 還付申告 | 2027年1月から提出可能(5年間有効) |
| 提出先 | 住所地を管轄する税務署(e-Taxなら自宅から送信) |
参考: 国税庁 No.2024 確定申告を忘れたとき。期限を過ぎると無申告加算税や延滞税が上乗せされます。なお、2025年分(令和7年分)をまだ申告していない人は、期限後申告として今からでも提出できます。
準備するもの一覧
申告前に次のものを揃えておくと、作成コーナーでの入力が1〜2時間で終わります。
| 準備物 | 用途 | 入手先 |
|---|---|---|
| マイナンバーカード(またはID・パスワード方式の届出) | e-Taxのログイン・電子署名 | 市区町村 |
| 給与所得の源泉徴収票 | 給与所得・源泉徴収税額・社会保険料の入力 | 勤務先(12月〜1月) |
| 年間取引履歴(口座ごと) | 海外FXの収入金額の集計 | MT4/MT5または業者マイページ |
| 入出金履歴 | 送金額と損益の整合確認、経費の裏付け | 銀行・bitwallet・カード明細 |
| 経費の領収書・明細 | 必要経費の集計 | VPS・EA・書籍の購入履歴など |
| 各種控除証明書 | 生命保険料控除・iDeCo・ふるさと納税など | 保険会社・自治体など |
| 還付金の受取口座 | 還付がある場合 | 本人名義の銀行口座 |
年間取引履歴や領収書は申告書に添付する必要はありませんが、税務署から問い合わせがあったときの説明資料になります。原則5年間(帳簿書類の保存義務がある場合は法定期間)は保管してください。
MT4/MT5から年間の取引履歴を出力する方法
海外FXの収入金額の元データは、取引プラットフォームの口座履歴です。PC版のMT4/MT5で操作するのが確実です。
MT4の場合
- MT4を起動し、画面下部の「ターミナル」ウィンドウを表示(Ctrl+T)
- 「口座履歴」タブを開く
- 履歴の一覧上で右クリックし、「期間指定」を選ぶ
- 開始日に1月1日、終了日に12月31日を入力して「OK」
- もう一度右クリックし、「レポートの保存」(HTML)または「詳細レポートの保存」を選んで保存
保存したレポートの末尾には、決済損益(Closed P/L)、スワップ、手数料(Commission)、入出金(Deposit/Withdrawal)の合計が表示されます。
MT5の場合
- MT5を起動し、画面下部の「ツールボックス」を表示(Ctrl+T)
- 「履歴」タブを開く
- 一覧上で右クリックし、「期間」から「カスタム期間」を選んで1月1日〜12月31日を指定
- 右クリックして「レポート」を選び、HTMLまたはOpen XML(Excel)形式で保存
MT5は「約定」「注文」「ポジション」など表示の切り替えがあります。損益を集計するときは「ポジション」または「約定」で、決済済みのものだけが対象です。
集計時の注意点
- 入出金(Deposit/Withdrawal)やボーナスの付与・消滅(Credit)は損益ではありません。集計から除外します
- 収入金額は「決済損益+スワップ-取引手数料」の合計です。手数料は経費として別に計上する方法もありますが、どちらかに統一します
- 年末時点で保有中のポジションは対象外です。含み益・含み損は翌年以降、決済した年に計上します
- 複数の業者・複数口座がある場合は、口座ごとにレポートを出し、合算して1つの雑所得にします
スマホ版のMT4/MT5アプリでも履歴は見られますが、期間指定やレポート保存の機能が限られます。年間集計はPC版で行うのが確実です。業者によっては会員ページから年間損益のレポートをダウンロードできることもあるので、XMやExnessなど利用中の業者のマイページも確認してください。
外貨建て口座(USDなど)の円換算
口座通貨が日本円なら、レポートの損益をそのまま使えます。USDやEUR建ての口座は、円に換算した金額で申告します。
原則:取引日のTTM(電信売買相場の仲値)
所得税基本通達57の3-2では、外貨建取引の円換算は「その取引を計上すべき日における電信売相場と電信買相場の仲値(TTM)」によるのが原則とされています。厳密に行うなら、決済のたびにその日のTTMで換算します。
簡便な方法:継続適用を条件に月末レート・平均レートも可
同じ通達の注書きで、雑所得を生ずべき業務の計算では、継続適用を条件に「取引日の属する月の前月末日や当月初日のレート」「前月の平均相場など1か月以内の一定期間の平均値」も使えるとされています(国税庁 所得税基本通達 法第57条の3関係)。取引回数が多い人は、月ごとの確定損益を月末や月平均のTTMで換算する方法が現実的です。
| 換算方法 | 手間 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 決済日ごとのTTM | 大きい | 取引回数が少ない人、厳密に処理したい人 |
| 月ごとの損益×月末(前月末)のTTM | 中 | 取引回数が多い裁量トレーダー |
| 月ごとの損益×前月平均のTTM | 中 | EA運用などで毎日決済がある人 |
重要なのは「毎年同じ方法を使い続けること」と「使ったレートの根拠を残すこと」です。レートは主に使っている銀行の公表値を用い、対象日にレートがなければ直前の営業日のものを使います。
円換算の例
12月の確定損益が+2,000USD、12月末のTTMが1USD=150.00円なら、12月分の収入は300,000円です。これを1月から12月まで合計したものが年間の収入金額になります。出金時の実際の換金レートで計算するのではない点に注意してください。
所得と経費の集計
集計の式は次のとおりです。
海外FXの雑所得=年間の確定損益(円換算後)-必要経費
必要経費には、取引に直接必要だった支出が入ります。代表的なものはVPS利用料、EAやインジケーターの購入費、取引関連の書籍・セミナー代、通信費やパソコン代の取引利用分の按分などです。項目ごとの考え方と否認されやすい支出は海外FXの節税・経費にまとめています。
同じ年に仮想通貨の利益や他の副業の雑所得(総合課税)がある場合は、海外FXの損益と合算して雑所得の金額を出します。ある業者で損失、別の業者で利益という場合も合算です。
e-Tax(確定申告書等作成コーナー)の入力手順
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、画面の案内に沿って入力するだけで申告書が完成し、そのままe-Taxで送信できます。以下は2026年9月時点の画面構成を前提とした流れです。
ステップ1:作成開始とログイン方法の選択
作成コーナーのトップから「作成開始」を選び、提出方法で「e-Tax(マイナンバーカード方式)」を選びます。スマホのマイナポータルアプリでカードを読み取るか、ICカードリーダーを使います。カードがない場合は、税務署で発行するID・パスワード方式でも送信できます。
ステップ2:給与所得の入力
「収入金額・所得金額の入力」で「給与所得」を開き、源泉徴収票のとおりに支払金額、源泉徴収税額、社会保険料等の金額を入力します。マイナポータル連携を設定していれば、源泉徴収票データを自動取得できます。
ステップ3:雑所得(業務・その他)の入力
同じ画面で「雑所得」の「業務・その他」を開き、海外FXの内容を入力します。
| 入力項目 | 入力内容の例 |
|---|---|
| 種目 | 「証拠金取引」「外国為替証拠金取引」など取引内容が分かる名称 |
| 業務に該当しますか | 継続的・営利目的の副業なら「はい」が一般的。迷う場合は税務署に確認 |
| 支払者の名称 | 取引業者の名称(例:XMTrading、Exness) |
| 支払者の所在地 | 業者の登録住所(公式サイトの会社情報に記載) |
| 収入金額 | 年間の確定損益(円換算後)の合計 |
| 必要経費 | 経費の合計額 |
| 源泉徴収税額 | 海外FXは源泉徴収がないため0円 |
複数の業者を使っている場合は、業者ごとに行を追加するか、合算して1行にまとめる方法があります。作成コーナーの指示に従ってください。
ステップ4:所得控除・税額控除の入力
社会保険料控除、生命保険料控除、iDeCo(小規模企業共済等掛金控除)、ふるさと納税(寄附金控除)、医療費控除などを入力します。基礎控除は合計所得に応じて自動計算されます。
ステップ5:住民税等に関する事項
「住民税・事業税に関する事項」の画面で、給与以外の所得に係る住民税の徴収方法を「自分で納付」にします。ここを選ばないと海外FX分の住民税も給与から天引きされ、勤務先の経理に住民税額の増加が伝わります。詳細は次の章と住民税と会社バレを参照してください。
ステップ6:送信と控えの保存
税額を確認し、マイナンバーカードで電子署名して送信します。送信後は「受信通知」をメッセージボックスで確認し、申告書のPDFを保存します。書面提出する場合は印刷して税務署に持参または郵送します(2027年3月15日の消印有効)。
作成コーナーの操作で迷ったら、国税庁の確定申告書等作成コーナー よくある質問が参考になります。
書面(手書き)で申告する場合の記入箇所
作成コーナーを使わず手書きで申告する場合は、確定申告書の次の欄に記入します。
| 様式 | 記入欄 | 内容 |
|---|---|---|
| 第一表 | 収入金額等「雑 その他」 | 海外FXの年間確定損益(円換算後) |
| 第一表 | 所得金額等「雑 その他」 | 収入金額-必要経費 |
| 第二表 | 「雑所得(公的年金等以外)」の内訳 | 種目、支払者の名称・所在地、収入金額、必要経費 |
| 第二表 | 「住民税に関する事項」 | 給与以外の所得に係る住民税の徴収方法で「自分で納付」に○ |
手書きの場合は税額計算を自分で行う必要があり、計算ミスが起きやすくなります。作成コーナーで作成して印刷・郵送する方法なら、計算は自動で行われるのでおすすめです。
所得税の納付方法
申告書を提出したら、3月15日までに所得税と復興特別所得税を納めます。主な納付方法は次のとおりです。
| 納付方法 | 特徴 | 手数料 |
|---|---|---|
| 振替納税 | 事前に依頼書を提出すると4月中旬に口座から引落。期限が実質1か月延びる | なし |
| ダイレクト納付 | e-Taxから預金口座を指定して即時または期日指定で引落 | なし |
| インターネットバンキング(ペイジー) | 銀行のネットバンキングから納付 | なし |
| クレジットカード納付 | 専用サイトから納付。分割払いも可 | 決済手数料あり |
| スマホアプリ納付 | PayPayなどのアプリで納付(納付額30万円以下) | なし |
| コンビニ納付(QRコード) | 作成コーナーで出力したQRコードで納付(30万円以下) | なし |
| 金融機関・税務署の窓口 | 納付書で現金納付 | なし |
初めての人は、e-Taxからそのまま手続きできるダイレクト納付か、翌年以降も自動で引き落とされる振替納税が便利です。納付が遅れると延滞税がかかるため、資金は申告前に確保しておきましょう。
住民税の徴収方法の選択
住民税は、確定申告の内容が税務署から市区町村に共有され、6月頃に税額が決まります。会社員の場合、何もしなければ給与所得分と海外FX分を合算した住民税額が勤務先に通知され、給与から天引き(特別徴収)されます。
確定申告書第二表の「住民税に関する事項」で「自分で納付」を選ぶと、海外FX分の住民税は納付書で自分で納める普通徴収になり、勤務先には給与分の住民税額だけが通知されます。ただし、海外FXの損失で住民税が減る場合など、普通徴収を選べないケースもあります。仕組みと注意点は海外FXの住民税と会社バレで詳しく説明しています。
よくあるミスと確認ポイント
最後に、海外FXの申告で起きやすいミスをまとめます。
- 含み益を収入に入れてしまう、または決済益を入れ忘れる(対象は決済済みのみ)
- 入金額や出金額を収入と勘違いする(収入は損益であり、資金移動ではない)
- 円換算のレートや方法が年によってバラバラ(継続適用が原則)
- 複数口座やボーナス口座の履歴を集計から漏らす
- 手数料を収入からも引き、経費にも入れて二重計上する
- 私用と兼用のパソコン・通信費を全額経費にする(按分が必要)
- 住民税の「自分で納付」を選び忘れる
申告後に誤りに気づいた場合、税額が増える方向なら修正申告、減る方向なら更正の請求(原則5年以内)で訂正できます。不安な場合は税務署の相談窓口や税理士に確認してください。
期限に間に合わなかった・間違えた場合
3月15日を過ぎてしまった場合でも、期限後申告として提出できます。税務署の調査通知が来る前に自主的に申告すれば、無申告加算税は本来の税額の5%で済みます(国税庁 No.2024)。法定申告期限から1か月以内の自主的な申告で、税額を期限内に納付しているなど一定の要件を満たせば、無申告加算税がかからない特例もあります。
過去の年分について申告漏れに気づいた場合も、遡って期限後申告ができます。放置して税務署の調査後に指摘されると加算税の率が上がるため、気づいた時点で早めに対応しましょう。ペナルティの詳細は確定申告しないとバレる?にまとめています。
まとめ
海外FXの確定申告は、手順さえ分かれば自分で完結できます。
- 会社員は海外FXなどの所得が年20万円超で所得税の確定申告が必要。2026年分は2027年2月16日〜3月15日に申告・納付
- 年間損益はMT4/MT5の口座履歴で1月1日〜12月31日を期間指定し、レポート保存して集計する
- USD口座は取引日のTTMが原則。継続適用を条件に月末や月平均のレートでも可
- e-Taxの「雑所得(業務・その他)」に種目・業者名・収入・経費を入力し、住民税は「自分で納付」を選ぶ
- 納付は振替納税・ダイレクト納付など。期限を過ぎると延滞税・無申告加算税の対象になる
次に読む記事:
- 海外FXの税金完全ガイド:税率表・計算例・申告の要否
- 海外FXの節税・経費:経費にできる項目と否認されやすい支出
- 海外FXの利益を確定申告しないとバレる?:把握経路と加算税の率
参考(一次情報): 国税庁 No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係 / No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人 / No.2024 確定申告を忘れたとき / 所得税基本通達 57の3-2 外貨建取引の円換算
よくある質問
Q.海外FXの確定申告に年間取引報告書は必要ですか?
Q.口座がドル建ての場合、どのレートで円換算しますか?
Q.e-Taxで海外FXの利益はどこに入力しますか?
Q.2026年分の確定申告の期限はいつですか?
Q.確定申告をすると会社に海外FXがバレますか?
Q.損失が出た年も確定申告は必要ですか?
関連記事
海外FXの税金|税率5〜45%の仕組みと計算例・申告の要否
公開: 2026年9月22日
税金・確定申告海外FXの損失と確定申告|繰越不可の理由と損益通算の範囲
公開: 2026年9月22日
税金・確定申告海外FXを申告しないとバレる?把握経路と加算税・時効
公開: 2026年9月22日
税金・確定申告海外FXの住民税と会社バレ|普通徴収の選び方と申告
公開: 2026年9月22日
税金・確定申告海外FXの節税と経費|認められる経費一覧と法人化の目安
公開: 2026年9月22日
取引スタイル・銘柄海外FXのEA自動売買おすすめ業者|約定・VPS・制限で比較
公開: 2026年9月22日